小諸に来たら、ランチに訪ねてみようと思っていた。
小諸駅から、少し坂道を下っていくと、静かな緑の中に、風情と気品を感じさせる建物が現れる。
「中棚荘」、島崎藤村ゆかりの温泉宿だ。
今回、この別邸ということで、食事ができる「はりこし亭」にやってきた。
こちらの建物も素晴らしい。
有形登録文化財で、江戸時代藍染業の築130年の旧家を移築したものだそうだ。
店内も雰囲気がいい。天井も高いや。

さて、食事なんだけど、
実は、もともと郷土料理のお煮かけうどんを食べようと思っていたんだけど、
2人前からになっていたので、断念。
信州といえば蕎麦だとは思うんだけど、
家庭料理として、色んな野菜を煮つめ(お煮かけ)、その煮汁と具をうどんにかけて食べるもの。うどんでなく、蕎麦もあるようだけど。
で、それはないから、籠膳にするか。
「初恋」(2000円)。
大学受験の時思い出すわ。
国語が文学中心で、文章から作品名と著者を答える問題があったよなあ。
島崎藤村といえば「夜明け前」、「木曾路はすべて山の中である」ですな。
この小諸での作品では、「千曲川のスケッチ」で、御牧が原の方へ出かけ蕨採りをする話で始まる。
「初恋」も彼の作品の一つ、「まだあげ初めし前髪の」も有名ですな。
この店の店名にもある「はりこし」は、はりこしまんじゅうのこと。
「千曲川のスケッチ」の中でも、「君はまだハリコシなどという物を食ったことがあるまい」と、登場する。
味噌とねぎを混ぜたおやきなんだけど、
生地の練り方に特徴があり、お椀に入れて高く放り投げて練り、ふっくら仕上げにするんだそうな。高くとは、「梁より高く(越すくらい)」だそうで、これが「はりこし」。
御膳がやってきた。
華やかですなー

長月の初恋御膳は・・・
まぐろの造りに茶碗蒸し、
籠盛りは・・・
・法蓮草と椎茸の菊花ひたし
・南京豆腐
・鰆のバター醤油焼
・茄子としめじの南蛮漬け
・じゃがいもの揚げ煮 鶏そぼろあんかけ
・胡瓜と長芋の梅味噌和え
・天婦羅(鱚磯部揚げ、旬の野菜)
どれも、味付けが優しいんだけど、でも、とてもしっかりしてる。
しつこいとか濃い薄いとか、そんな単語が出てこない。
どの小鉢もひと手間ふた手間かかってますなあ。
あと、蕎麦なんだけど、こんな感じで出てくる。
上蓋がちょっと変わってるんだけど、実はここにダシが入ってるわけ。
だから、こう入れる。
デザートまでしっかりいただいて、満足満足。
とっても落ち着いた雰囲気なので、絶対おススメ。
■「行ってみたい」とふと思った人へ
店名:郷土料理・酒処 はりこし亭 (中棚荘別邸)
場所:小諸市古城中棚
時間:11:30~14:00、17:30~21:00(予約制) 水休
電話:0267-26-6311
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